私が東ドイツで学生だった時代、市電が来なくて気が付いたら
3時間が経っていたということがある。

スーパーで買い物をしたら砂糖が置いていないのでいつ入荷するのかと聞くと、
一週間後だと言われたこともあった。

何をするにも時間のかかり方がハンパなかった。

でもその代償として、市電を待っている3時間の間、近くの人と会話をして
友達になったり、砂糖の代わりに蜂蜜を代用したらおいしくて、嬉しかった記憶がある。

それから20数年の時が経ち、世の中は超スピード社会。
インターネットが世の中を牛耳っている。

パソコンの前に座り、図書館に行かずとも、世界中の図書館から
本や古い文献を手に入れることができるし、
スーパーに行かずとも、世界中の砂糖が瞬時に画面に陳列されて出てきて、
クリックすれば次の日には手に入れられる。

しかしオンラインの図書館もスーパーも、検索が2,3秒で終わらないと、
なぜかイライラする。
うまくつながらずもう一回最初からやり直す事態になれば、
目を三角にして舌打ちしている自分がいる。

“やり直し”を命じたオンラインにイラついて翌日に本やお砂糖を
手に入れてもあまり幸福感が得られない。

単に歳を取ったからのか。
今の方が待ち時間、ずっと少ないはずなのになあ。